インタフェースデザインの変遷について

インタフェースデザインがどのように変遷してきたかを簡潔に述べると、まずは、物理的なインタフェースの持ちやすいや押し易いであった初期段階から、多機能になり製品に表示画面が搭載されるようになると、分かりやすいなどの認知的なインタフェースの段階になった。
この段階になると、操作の一貫性や分かりやすいレイアウトデザインなどの工夫がされるようになり、さらに、操作を短縮化する簡単操作が求められるようになる。操作手順を半導体モリーに事前登録しておく、目的型や自動型のインタフェースが登場する。たとえば、洗濯機の洗濯・すすぎ・脱水の時間をひとまとめにした「標準」ボタン等の登場である。
操作の手順が少なくなると使いやすく感じられ、さらに、直感的な操作とも感じられるので、この傾向が加速された。しかし、カメラの例にあるように、使う楽しさを奪う結果にもなった。
次に、「おおすめ」や「接写」などの目的型インタフェースの少ない文字数では、達成したいことを表現できなくなると、「・・したい」という文章のガイダンス・インタフェースの段階になった。
この能動的なガイダンス・インタフェースは音声インタフェースと親和性が高いので、この傾向が進むと予測する。
このガイダンス・インタフェースの発展形として、受動的なタイプが登場する予測する。それが、筆者の提唱するコンシェルジュ・インタフェースの考え方である。これは受動型であるので、許可が必要になる。その方法として、フェイスブックの「いいね」ボタンの考え方を応用するのがよいと考えている。
このコンシェルジュ・インタフェースは、別名、ソーシャルネット的なインタフェースと筆者は命名している。
これの実例を、昨年9月の日本感性工学会でポスター発表した。この考え方は、関西の大手電器メーカーとの連携でスマート家電の一つとして進めていたが、その会社の大幅な組織改革で昨年の春に立ち切れになった。しかし、その内容を公に発表したことから、今、東京のスマートハウスを担当している会社からオファーが来ている。なお、詳しくは、進捗後に報告する。