「新・戦争論」の所感

年末年始に、「新・戦争論‥僕らのインテリジェンスの磨き方」 (文春新書 2014/11/2) を読み終えた。11 月に出版で、一週間で2刷りで、アマゾンで、カテゴリ「政治入門」のベストセラー1 位とは凄い。
ジャーナリストの池上彰と元外交官・作家の佐藤優の対話形式の本で読みやすいだけでなく、内容も大手メディアでの論説では見られない目からうろこの内容であった。
特に、個人的には、ロシアとウクライナとその周辺国の歴史的な民族的な視点からの分析は唸った。また、中東のイスラム国の背景も、シーア派スンニ派の宗教の深堀からの分析も佐藤氏の現場体験から述べられており、説得力が高い。諸悪の根源がサウジアラビアであるとは、、、。
本当に、ファンの一人として佐藤優の話にはいつも感心する。
たとえば、、
「私は今はリベラルな価値観というものをもう少し国際基準で見直さないと、この国は気がつかないうちに戦争に巻き込まれると思う。
勇ましいことを言う人が愛国者ということではないんです。勇ましいことを言う人がいざ大変なことになったとき、一番早く逃げるんですよ。これ、私が外務省で見てたときの実感。」

  • -

●サイトの書評
http://hon.bunshun.jp/articles/-/2980