インサイトと無意識

デザインや感性を研究していると、数年前からインサイトという言葉がマーケティング分野から聞こえてきています。最近ではそれに関して多くの本が刊行されていますが、今、入門書の「図解、インサイトマーケティング」(大松、宇佐美、波田著、2006)を出張の際の飛行機や電車の中で読んでいます。その所感を次に書きます。
インサイト(insight、洞察)とは「生活者の意識や行動を深く掘り下げ、彼らが気づいていない意識を見抜くこと」(マーケティングの意味、→ なんとなく・・、ピンと来た、)。歴史的には、英国を中心とする欧州の広告企画者らで開発され、心理学の盛んな米国に伝播した考え方です。これは無意識と関係するので、最先端の心理学や脳科学を用いたアプローチも進められています。この本の中で、私が行っている「入りたくなる店舗外観デザイン研究」や「視覚的な使いやすさ感の研究」もインサイトに分類されているのには興味深かったです。デザインや感性の研究は無意識と関係しているので親和性は高いのは当然ですが、・・・。