「第1感」の適応性無意識

無意識の話になったので、「第1感」(マルコム・グラッドウェル著)で述べている「適応性無意識」の考え方を紹介します。本では「少しの情報だけで本質をつかむ力」「理由は分からないが、そうなることを感じる力」などと沢山書かれていますが、要約すると「人間は生きていく上で必要な情報を瞬時に処理し、情報がわずかであっても、素早く適切な判断を下す能力」(精度が高いと言われている)となります。
これに近いのが人間の視覚情報処理と感じました。人間は中心視野だけを見ているのみで、その周辺は数秒前の記憶で見ていると言われています。または特徴的なところだけ見てそれ以外は過去の記憶で見ているという考え方(Mpeg等の画像圧縮の原理にも採用)です。そのため錯視などが起こるわけです。これは危険などに対処する瞬間的な判断を進化の中で求められてきたから、また、脳の負荷を最小にするためでもあります。進化の中で、これが結構良いその状況の中での「最適解」を提供していると考えられています。なお、無意識と関係する有名な本に、博報堂と2005年に日本国内での独占契約を結んだ「ZMET調査」の開発者であるジェラルド・ザルトマンによる「心脳マーケティング」の本があります。購入しただけでまだ読んでいませんが、・・・。