人と動物の違い--歴史の知識

「人と動物の違い」については、ネットや文献で調べると詳しく載っていますが、その中で比較的載っていない「歴史を知っているかどうか」があります。これは有名な若手政治評論家の宮崎哲弥氏が、某テレビ番組でフランスの哲学者の言葉として紹介していました。かなり的を得た説です。特に、最近の若者は近代史を殆ど理解していないのではないかと感じています。それは、歴史の授業は古代から始まり、江戸時代くらいで終わってしまうことが原因と言われています。この流れは日本とアメリカの歴史教育ぐらいで、多くの国では近代から歴史教育(近代史が別も含め)が始まると言われています。アメリカのように数百年しかない若い国は理解できますが、世界でも有数の長い歴史を持っている日本には無理があります。ほぼ単一民族で数千年の歴史があり、高等学校でも古典の万葉集古今和歌集を学び、多くの学生がそれなりに読めて理解できる国です。欧米では古典を読め理解できるのは専門家だけです。世界で最も多いといわれている多くの民族が使用している英語の語数は約50万語(フランス語やドイツ語などを取り入れて)、それに対して、1億人程度しか使用してない日本語も約50万語あります。それだけ、表現が豊かな奥の深い言語が日本語で、その日本語が生み出す文化に独自性があります。そこに世界の人々が高い関心と敬意を持っているのでしょう。しかし、今日の若者の日本語力の著しい低下、歴史の知識の欠如は、将来に対して、たいへん危惧されます。