中国版ツイッターの新浪微博

文春新著の6月新刊である城山英巳著「中国人一億人電脳調査―共産党より日本が好き? 」を読んでいる。ほぼ読み終わるところであるが、2009年8月にサービスを開始した中国版ツイッター(正確には、ミニブログ)の「新浪微博」(シンラン・ウエイボ、http://weibo.com/)が中国の若者の間では凄い人気というのが興味深かった。皆さんご存知の通り、北京郵電大学の方浜興学長が開発したGreat Firewall の「防火長城」が、ネット上の共産党に都合の悪いものは全て排除している。もちろん、私たちにとって一般的なツイッターTwitter)も例外ではない。そのため一般的なTwitterは20万人程度の登録者しかいないそうである。しかし、140語程度の新浪微博は、80後(1980年代生まれ)と90後の若者たちにに大人気で、すでに1億4千人の登録者を記録した。娯楽やアイドル関係の話題が中心のようで、防火長城も警戒を緩めてはいないが、その拡大は凄いらしい。
そこで、文芸春秋が2011年2月の特集号向けに新浪微博を通じて、日本についていくつかのアンケート調査を実施した。その結果をまとめたのが今回の新刊書である。例えば、「好きな日本人は?」の回答に、第一位から、亀梨、赤西、Kinki_kids、木村拓也、嵐などジャニーズが首位を占めている。最近では、地方政治の具体的な不満も載るようになり、大きな勢力となっている(具体的な事例が新刊で報告されている)。新浪微博があまりにも大きなものになって、さすがの防火長城も無力化の傾向があるそうである。中国の専門家の意見では、新浪微博によって、はじめて民主化の手段を手に入れたという意見もあるそうである。今後が注目される内容である。なお、今月から日本でも登録可能になったそうである。詳しくは、下記のサイトを参照。蛇足だが、私も先月末からTwitterをはじめた。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110629_456914.html