アップルの創業者、ジョブズ氏を追悼して

一昨日(10/5)に、アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏が56歳で死去した訃報が世界を駆け巡った。私とも同世代の偉人である。あまりにも若すぎる逝去に心が痛む。もし、彼が後30年も生きていたらと考えると、その創造的な世界を見ることができないことに人類の大きな財産を失った気持ちである。それを過去の例で述べると、クラウドの時代を向けて、それに対応するパソコンは「ネットパソコン」という名称で華々しく登場したが、ただ単に現行のパソコン(PC)を小さくしただけのものであった。しかし、アップルからはiPadという新しいコンセプトの製品が登場すると、ネットパソコンはあっという間に消滅した。そして、新しい時代の幕開けとなる製品となった。とうとう「Windows 8」も、iPadタブレットPCに対して、スレート(石版)PC用になってしまった。HTML5(Web Application)に向けてのデビューである。
アップル製品との出会いは、1990年に、Plus/SEの後、1000ドルを切る初の製品で広く普及したGUI搭載の初号機「Macintosh Classic」である。民生用として、はじめてGUI搭載で、今日のiPhoneの発売と同じ衝撃を多くのデザイナーが受けた。これからのインタフェースデザインがこのようになるのかと実感した。この製品の登場で、日本企業のデザイン部門でもインタフェースデザインを本格的に取り組もうということになった。
彼のスタンフォード大学卒業式での有名な下記のスピーチの最後の言葉である「Stay hungry, Stay foolish」を、私なりに、次に解釈する。前者は新しい知識などに対して貪欲になれと、他方、後者は新しい提案というものは、はじめはばかげていると批評されるが、その方が新しい可能性が大きいと・・・、いつまでもそれを持ち続けようと、・・。下記のYouTubeで直接聞いてください。特に若い人には、・・・是非・・。
その1 http://www.youtube.com/watch?v=DE8HrWmnLwA
その2 http://www.youtube.com/watch?v=54pPcsDEc6M&NR=1
最後に、「RIF: Rest(Requiescat) in Peace」と、安らかに眠って・・・(合掌)。