グーグルの本のマラソン書評(第1章)

2月の中旬から、「グーグル、ネットの覇者の真実」という分厚い本(p.624、初版発行:2011.12.30)を読み始めた。昨年末に友人から「未来を考えるときに、グーグルを知らずして語れない」というコメントを聞いて、大晦日に自宅近くの大きな書店内に積んであったグーグルの本を手に取った。著者のスチーブン・レビィは、初めて社内の取材を許可され、インサイダーとして自由に取材したという。長い時間をかけて丹念に取材している。秘密主義のあるグーグルであるが、優れた内容と感じたので購入した。
読み始めて、これはゼミの学生らにも大変に参考になると考え、ツイッター(design_kinoue)で少しずつマラソン書評を書いている。第1章を読み終えたころから、面識のない方々から数名のツイッターのフォローが入り始めた。そこで、ブログの皆さんにも1章ずつ紹介した方がよいのでは思い、下記に添付します。もし、コメントがありましたら、大いに歓迎です。なお、現在は第3章をほぼ読み終えたころです。細かいニュアンスは実際に読んでもらうことを推奨しますが、時間のない方々には内容の概略が理解できると思います。
■今、横浜の留守宅に到着。50ページ程読んだ。書き出しは奇々怪々な内容であったが、検索方法について、歴史的に解説があり、ペイジやブリンのアイデアがよく理解出来た。統計などを使用していた先行の検索方法でなく、有名な集合知の考えに近い。以後書評を継続します。
■これから、インターフェースの企業セミナーを始める所です。その途中で、グーグルの本を少し読みました。ペイジとブリンのユーザーが欲しい検索結果を迅速に表示する理想を実現する考えを貫いていることが理解された。
■74ページまでの感想。会社創設から、噂と検索実績から米国中の検索を研究している人物や、DECなどの老舗の検索会社から続々とグーグルに人が集まった。サーバーが大きくなるに伴い、新しいアイデアのサーバー技術が、彼らにより開発された。All Americaの会社!
■今、ネットニュースで、グーグルの3月からのプライバシーポリシーの変更に、欧州と同調して日本も反対を表明した。グーグルの本の75ページに、ログ情報の価値に最初に注目したながパテルという人物。彼はこの情報の分析システムを構築しはじめる。数年後にその公表も毎年開始。約10年前に!
■73ページに、2000/6/26にyahooがgoogle検索エンジンを採用で、グーグルが会社として大躍進。ログ情報は人間行動の分析に活用したと記載されているが、インターフェース研究者が長年求めているユーザーの行動蓄積の情報が活用できる。新しい世界が見えた!!
■78ページ、同義語による検索結果の向上に、2002年後半、哲学者ウィトゲンシュタインの家族的類似性を採用した。凄い!、この方法を採用したのは世界で最初ではないか。ウィトゲンシュタインの信奉者としては嬉しい限り。グーグルは秀才の集団と思う。
■どのような検索方法を採用しているのかを、彼等は秘密にしている。それは少しでも上位になるよにする会社が誕生したことに起因するのだが、そのいたちごっこが、88ページまで詳しく載っている。毎月の更新で順位が入れ替わることをグーグルダンスと呼ぶそうだ。
■その最強ものがユニバーサル検索、異なる種類の情報を一括表示する。それが如何に死のプロジェクトと呼ばれたかが、93ページまでに解説されている。
■当初からのグーグルの最優先課題が機械翻訳IBMの統計的機械翻訳の手法を採用。大規模な環境で、一連の単語の後にどんな単語がくるかをシステムが予測するのに統計的モデルを使用。グーグルで使われるとどんどん賢くなり、世界最強の機械翻訳に成長。次は音声認識
音声認識も大きな課題。機械翻訳と同じ考えで取り組んでいる。その未来は、大型コンピュータが知性を持つ、シンギュラリティと呼ぶ瞬間が訪れるかも。これは科学的な哲学の用語。詳しくはグーグル検索で。彼氏は真面目に考えているようです。101ページ参照。次は二章になります。グーグル経済学に!