クラウド新時代は?

最近「クラウド」というキーワードがIT関係で頻繁に出てきています。そのような中、先週末のNHK教育番組『ITホワイトボックス』で、「競争激化!クラウド新時代」(8/28)が放送されました。とても分かりやすい番組でした。私はこの番組のファンの一人ですが、…。その中で、「クラウド」を最初に発案(導入?)したのが、有名なブックサイト「アマゾン」(最近では何でも物販していますが、…、→ネットショッピング運営会社・1995年に創業)というのは初耳でした。最高技術責任者(CTO)のヴァーナー・ボーガス氏が、数年で世界のインフラになると豪語していました。そのインタビューの一部を下記に引用します。「アマゾン」が物販だけでなくクラウドサービスも提供しているとは知りませんでした。
■質問「なぜネットショッピング運営会社がクラウドサービスを始めたのか? 」の回答が「ショッピングサイトの運営が10年を超えたとき、私たちは他の追随を許さない巨大システムを築いたことに気づきました。そして、そのシステムを他の企業や開発者たちに提供し、彼らに洗練された拡張性のあるアプリケーションを作ってもらうという新しい使命に着手しました。現在、世界190カ国以上で何十万もの企業が当社のサービスを利用しています。」
■質問「クラウドの未来をどのように考えている?? 」の回答が「…、かつては新規参入企業、もしくは既存企業が方向性を変えるときには、市場参入に何百万ドルもの巨額の資金が必要でしたが、今後はどのような企業にも均等な機会が与えられます。インフラなどの設備投資のコストがかからないので、数万ドルほどしか必要ではないことが多いためです。特にモバイル・セクターでは、非常に複雑でリッチな新しいアプリケーションの構築が急速に増えていくと思います。」(詳しくは、http://www.nhk.or.jp/itwb/3/interview/6.html#1
一方、日本法人の製品開発責任者の及川卓也氏が、例えば、「音声検索のように色々データが集まることにより、これを統計モデル的に処理することで、どんどん色んな技術が賢くなっていきます。」と述べています。つまり、皆が音声検索を利用すればするほど、その精度が高まるということです。新しい意味でのIT機能の進化論が誕生する予感がします。私の専門では、ユーザが使えば使うほどインタフェースデザインが良くなって行くのでしょうか。具体的には、ユーザが間違ったところを統計的に処理して、その箇所を開発者側が改善するということができるかもしれません。自動改善するアルゴリズムがあればもっと簡単です。夢のようで現実的な感じがしてきました。