日本感性工学会・大会の報告

大型の台風の影響が心配された大会(9/3-5)であったが、会場の新宿は直撃を免れ、また不参加の発表者も少なく、無事、月曜日に閉会した。「感性工学と新製品開発部会」の主催で、2つの企画セッションを開催した。日曜日の午前に「海外と感性工学」と題して、長町先生にキースピーチをお願いした。最近の海外での感性工学の研究と実践の内容が報告された。特に、メキシコで研究センターが設立された。その他、アジアや欧州での活動も進んでいる。最近のトピックスでは、運行が始まるボーイング787の客室内デザインにも長町先生が指導したと報告があった。また、近著「Kansei/Affective Engineering」(日本アマゾンで検索:¥6,765「クイックなか見」が有)と題する英語の本が刊行された。
次の月曜日の午後に、「直感的インタフェースデザインと評価」(下記に講演者の写真)の企画セッションを行った。6月の日本デザイン学会のオーガナイズドセッションの続編として、今回は、心理学の立場から岩城先生にも発表してもらった。心理学では直接的な直感に関する研究はなかったが、関係として、親近性と身体性があり、さらに知覚と行為のカップリングの効果は興味深かった。つまり、マルチタッチの操作が加わると知覚的な分かりやすさが高まることになる。他方、インタフェース設計論にも言及したが、まだまだ、検討が必要であった。