携帯電話の「巨人」ノキア社の凋落

企業時代に携帯電話の開発を担当してきた者として、昨今の携帯電話メーカーの巨人ノキア社の凋落は驚きに値する。基本的には、世界的なスマートホンへのシフトの失敗がその原因である。ノキア社のスマートホンOS「シンビアン」が、搭載していたのスペックが一昔前のもので、iPhoneやアンドロイドが標準採用したタッチパネルの操作に対応するには動作が遅かったからと言われている。そこで、ノキアがパートナーに消去法で選んだのがMS社である。それが正しい選択であるかは、今後の展開に帰するが、市場からは今後の負け組み同士が締結したではとの噂が、・・・。世の中の栄枯盛衰は時の常である。ノキア社は、4月には全従業員の5%にあたる7000人を削減し、シンビアンのソフト開発やサービス提供を米アクセンチュアへの外部委託に切り替えることを明らかにしたとサイトの記事(日経、「シンビアン」を捨てざる得なかった巨人・ノキア、2011/5/20 )にある。総括すると、あまりにも従来の携帯電話が売れていたので、将来への技術革新への対応が甘くなったのが原因であろう。官僚化した巨人ほど崩壊する時は、あっという間である。世界第3位の東京電力も同様であろう。