「インタフェースデザインの教科書」(仮)の執筆開始

今月の上旬から、来年の春に刊行予定の「インタフェースデザインの教科書」(仮)の執筆を開始しました。企画が通った出版社は丸善出版です。丸善さんには、かつて、多変量解析のシリーズ本の販売窓口でお世話になりました。それ以来の御縁です。
今回は出版社の廃業で絶版になった拙著「魅力的なインタフェースをデザインする」をもとに、内容を大幅に一新して書き直します。そのため、連載小説のように、執筆が完了した章から出版社の担当者の渡邊さんにお渡しするという手順で進めることになりました。今週の月曜日に第1章の「インタフェースの心理」を送付した次第です。なお、その各節は、「1.インタフェースデザインの進展」「2.認知のプロセス」「3.記憶とインタフェース」「4.インタフェースの階層関係」です。
皆さんは、「ストーリーテリング」という用語をご存知ですか。コンセプトや思いを、それらを想起させる物語を通して伝えることです。語り手の体験や身近な出来事をベースに物語を作ると、より効果的に聞き手の心に響かせやすくなるというので、企業規模が拡大するにつれて、経営トップの会社や事業や仕事の在り方に対する価値観を全社に浸透させることがますます重要になってきています。
私の専門のインタフェースデザインでも「ユーザエクスペリエンスのためのストーリーテリング」(丸善出版)という本が昨年末刊行されました。詳しくは下記のサイトにスライドショーで解説がありますので、是非、覗いてください。読みやすい本のようですが、ただ、アマゾンのレビューで、この本がストーリーテリングで書かれていないと酷評されていましたが、・・・、紺屋の白袴ですね。
話題は戻しますが、目下、執筆している本を私の体験談を随所に入れて、物語的な文章にしています。つまり、ストーリーテリング的に書いています。絶版になった本でも多少は体験を書いていましたが、今回はかなり増やす予定です。多くのユーザビリティやインタフェースの本が辞書的な解説本ですので、それとの差別化と読みやすい本にしようと思っています。

http://numeha.hatenablog.com/entry/2011/12/28/032029