ピースサインの学術的な研究

日本での生活が長い外国人が、「日本人的になってきた感じる時は?」と尋ねられた際に、その答えのひとつに「写真撮影の時にピースサインをするようになった。」とネットのブログに載っていました。
一方、世界の観光地で日本人が記念撮影する時のピースサインは有名になってきています。最近では、ピースサインは日本独自の「かわいい」研究の一つとしても注目されてきています。
しかしながら、この日本独自のピースサインについての学術的な研究は全くというほどみられません。その理由は、個人的な写真がほとんどであるため、ピースサインは統計的に分析することが難しいことから、学術研究の進展が遅れていると推測されます。
その中、ゼミ生と話して、集合写真の載っている大学の卒業アルバムに着目しました。特に広島国際大学の卒業アルバムは学科のゼミ単位の集合写真もあます。そこで、まず、直近の2009年度と2010年度の卒業アルバムの写真を調査対象にしました。
その内容を、9月上旬に東京女子大学で開催される日本感性工学会の大会で、ゼミ生らがポスター発表します。今回は、学術的な研究ですので、殆どの分析結果に統計的な検定をしています。その分析結果の一つを紹介すると、「(4)女性は顔付近でピースサインをする傾向があるが、男性は顔付近でピースサインをほとんどしない。」があります。これを含めて、7項目の傾向を抽出しました。
今回のピースサインの学術的な研究は、日本で最初の研究成果となると思っています。今後のピースサイン研究の出発点となる基礎的な調査分析の結果と自負しています。詳しくは、大会で、学生らから口頭でお聞きください。
●写真の右手下が執筆者、その他は仲の良い学生達と院生らです。

(注)ピースサインは勝利のアピール(英圏)の「Vサイン」からと言われています。それから反戦のサインとして普及しました。一方、日本人が撮影時にピースサインを始めたのは、1972年に井上順がカメラCMで、アドリブでピースサインをしたのが起源だとも言われています。最近では隣国の韓国や台湾などの国でも見られるようになってきています。--引用、ウィキペディア・検索「ピースサイン」、2013